- 【好きだから合わせていたはずなのに、いつの間にか疲れている】
- 【恋愛で自分の気持ちを抑えてしまうことは研究されている】
- 【なぜ好きな人の前ほど我慢してしまうの?】
- 【「優しい」と「自分をなくす」は違う】
- 【自分の意見を言わないと、彼には「満足している」と見えることもある】
- 【そして、ある日突然限界が来る】
- 【我慢していることは、相手には意外と伝わらない】
- 【「会いたい」と言えないのも同じかもしれない】
- 【「彼を優先すること」が愛情になっていない?】
- 【自分の意見を言う=わがまま、ではない】
- 【最初は小さな希望から言ってみる】
- 【彼と違う意見を持っても、恋愛は壊れない】
- 【彼氏が話し合いになると黙ってしまうなら】
- 【「私ばかり」が増えてきたら、一度立ち止まる】
- 【彼があなたの意見を尊重してくれるかを見る】
- 【何を言っても否定されるなら、合わせ方の問題ではない】
- 【恋人選びの段階から見ておきたいこと】
- 【我慢しない恋愛=好き勝手する恋愛ではない】
- 【恋愛の中にも「自分」を残しておく】
- 【まとめ|愛されるために、自分を消さなくていい】
- 【参考にした主な研究・文献】
【好きだから合わせていたはずなのに、いつの間にか疲れている】
「どこ行きたい?」
「どこでもいいよ」
「何食べたい?」
「好きなものでいいよ」
本当は行きたい場所がある。
食べたいものもある。
でも、彼が喜ぶならそれでいいと思ってきた。
会う日も彼の予定に合わせる。LINEの頻度も彼に合わせる。彼が嫌そうな話はしない。言いたいことがあっても、喧嘩になるくらいなら我慢する。
最初は、それが彼を大切にすることだと思っていた。
ところが少しずつ疲れてくる。
「なんで私ばっかり合わせてるんだろう」
そう思う自分にも嫌気がさす。
好きな人に合わせること自体は、決して悪いことではありません。
恋愛では、お互いに譲ることも必要です。
問題は、
「彼に合わせるために、自分の気持ちをずっと消している」
状態になっていないかです。
【恋愛で自分の気持ちを抑えてしまうことは研究されている】
心理学では、人間関係を壊さないために自分の考えや感情を抑えてしまうことについて研究されています。
その一つが「自己沈黙」と呼ばれるものです。
少し難しい名前ですが、意味はそれほど難しくありません。
例えば、
本当は嫌だけど言わない。
怒っているけれど笑って済ませる。
自分の希望より相手の希望を優先する。
関係が悪くなるのが怖くて、自分の気持ちを飲み込む。
こうした状態です。
1990年代から、アメリカの心理学者ダナ・ジャック氏らによって研究され、その後も恋愛や夫婦関係を含むさまざまな人間関係で研究されてきました。
【なぜ好きな人の前ほど我慢してしまうの?】
嫌いな人なら、
「それは嫌」
と言える。
でも好きな人には言えない。
一見すると不思議です。
ただ、好きだからこそ失いたくありません。
「嫌われたくない」
「面倒な女だと思われたくない」
「喧嘩したくない」
「別れたくない」
そう思うほど、自分の意見を言うことにリスクを感じることがあります。
だから、
「これくらいなら私が我慢すればいい」
と考える。
一回なら、それで関係がうまくいくこともあるでしょう。
でも毎回それを繰り返したらどうなるでしょう。
【「優しい」と「自分をなくす」は違う】
彼がラーメンを食べたい。
あなたはパスタが食べたい。
「今日はラーメンでいいよ」
これは普通の譲り合いです。
次はあなたが食べたいものを選べばいい。
でも、
彼が行きたい場所へ行く。
彼が食べたいものを食べる。
彼が会える日に会う。
彼が連絡したいときだけ連絡する。
彼が機嫌を悪くしそうなことは言わない。
いつもそうなら、少し話が違います。
優しさは、
「私は何でもいい」
になることではありません。
【自分の意見を言わないと、彼には「満足している」と見えることもある】
あなたは我慢している。
でも彼は、
「彼女もこれでいいと思っている」
と感じているかもしれません。
例えば毎回、彼の家でデートする。
あなたは本当は外へ出かけたい。
でも、
「どこか行きたい」
と言わない。
彼からすれば、
「家で過ごすのが好きなんだな」
と思う可能性があります。
あなたの中では10回我慢している。
彼の中では一度も不満を聞いていない。
この差は、時間が経つほど大きくなります。
【そして、ある日突然限界が来る】
ずっと我慢していると、
「これくらいならいい」
だったものが積み重なります。
すると、ほんの小さなことがきっかけで爆発することがあります。
「なんでいつも私ばっかり!」
彼は驚きます。
「今まで何も言わなかったじゃん」
あなたからすれば、
「ずっと我慢してた」
彼からすれば、
「急に怒り出した」
どちらか一方が悪いというより、二人の認識がずっとズレたままだったのです。
【我慢していることは、相手には意外と伝わらない】
恋人なら自分の気持ちを分かってくれる。
そう思いたくなることがあります。
でも、言葉にしていない感情を相手が正確に理解するのは簡単ではありません。
だから、
「気づいてほしい」
だけで待ち続けると、
「こんなに我慢してるのに、なんで分かってくれないの?」
という不満が生まれます。
彼は気づかない。
あなたはさらに我慢する。
そして、
「私のことなんて大切じゃないんだ」
と考える。
でも本当は、その前に二人で話せることがあったのかもしれません。
【「会いたい」と言えないのも同じかもしれない】
彼に合わせすぎる女性は、自分の希望を伝えることそのものが苦手になっている場合があります。
本当は彼に会いたい。
でも、
「忙しいだろうから」
「重いと思われたくないから」
と我慢する。
そんな状態になっている人は、以下のブログも読んでみてください。

【「彼を優先すること」が愛情になっていない?】
好きな人を大切にする。
相手の希望を尊重する。
これは恋愛で大切なことです。
でも、
「彼を大切にする」
と、
「自分を大切にしない」
は同じではありません。
彼の予定も大切。
あなたの予定も大切。
彼が食べたいものも大切。
あなたが食べたいものも大切。
彼が疲れていることも大切。
あなたが寂しいことも大切。
恋人になったからといって、どちらか一人の気持ちが消えるわけではありません。
【自分の意見を言う=わがまま、ではない】
「今日はイタリアン食べたい」
「今週は友達と出かけたい」
「それを言われると私はちょっと嫌だ」
「もう少し会えたら嬉しい」
これは、必ずしもわがままではありません。
自分がどう思っているのかを相手に伝えているだけです。
彼には、
「今日はラーメンがいい」
と言う自由があります。
あなたにも、
「私はイタリアンがいい」
と言う自由があります。
そこから、
「じゃあ今日はラーメンで、次はイタリアンにしよう」
と二人で決めればいい。
恋愛は、意見が一度もぶつからない関係を作ることではありません。
違う二人が、どう折り合いをつけるかを考える関係でもあります。
【最初は小さな希望から言ってみる】
今までずっと彼に合わせてきた人が、突然すべてを主張する必要はありません。
まずは小さいことからでいいでしょう。
「今日これ食べたい」
「次ここ行ってみたい」
「土曜日より日曜日の方がいいな」
「今日は少し疲れてるから家にいたい」
自分の希望を一つ言ってみる。
そして彼の反応を見る。
普通に、
「いいよ」
と言うかもしれません。
「じゃあこっちはどう?」
と相談になるかもしれません。
意外と、
「もっと言ってくれればいいのに」
と言われるかもしれません。
【彼と違う意見を持っても、恋愛は壊れない】
恋人だから、
同じものが好き。
同じ考え。
同じ価値観。
そうでなければいけないわけではありません。
むしろ長く付き合えば、
お金。
仕事。
休日。
友人。
家族。
結婚。
子ども。
住む場所。
いろいろなところで違いが出てきます。
そこで毎回どちらか一人が我慢していたら、その人はいつか疲れてしまいます。
大切なのは、
「違わないこと」
ではなく、
「違ったときに話せること」
です。
【彼氏が話し合いになると黙ってしまうなら】
ただ、あなたが自分の意見を言おうとしても、
彼が黙る。
不機嫌になる。
話を終わらせる。
そうなると、
「言わない方が楽」
と思うようになることがあります。
それが繰り返されれば、あなたが自分の気持ちを抑えるようになるのも不思議ではありません。
話し合いになると黙ってしまう彼氏については、以下のブログを読んでみてください。

【「私ばかり」が増えてきたら、一度立ち止まる】
私ばかり連絡している。
私ばかり会いたいと言っている。
私ばかり謝る。
私ばかり予定を合わせる。
私ばかり我慢する。
「私ばかり」が増えてきたときは、少し立ち止まってみてもいいでしょう。
本当に彼が何もしていないのか。
それとも、彼の愛情表現と自分が欲しい愛情表現が違うのか。
そして、
「私は何を我慢しているのか」
を書き出してみる。
頭の中だけで考えるより、自分が何に疲れているのか見えやすくなります。
「私ばかり好きなのかな」と感じている人は、以下のブログも参考にしてください。

【彼があなたの意見を尊重してくれるかを見る】
自分の気持ちを伝えたとき、
彼が必ずあなたの希望どおりにしてくれる必要はありません。
あなたが、
「週末会いたい」
と言っても、
彼には仕事があるかもしれない。
「旅行に行きたい」
と言っても、
今はお金を使いたくないかもしれない。
重要なのは、
あなたの希望が通るかどうかだけではありません。
「そう思ってるんだね」
と聞いてくれるか。
理由を説明してくれるか。
二人で別の方法を考えようとしてくれるか。
あなたの気持ちを、一つの意見として扱ってくれるか。
そこを見ることです。
【何を言っても否定されるなら、合わせ方の問題ではない】
一方で、
あなたが意見を言うと怒る。
否定する。
馬鹿にする。
「面倒くさい」
と言う。
自分の考えだけを押し通す。
それが繰り返されているなら、
「もっと上手に伝えればいい」
だけの問題ではないかもしれません。
恋愛では、お互いが別々の人間です。
相手の意見をすべて受け入れる必要はありません。
でも、
「相手にも自分とは違う考えがある」
ことを尊重できるかどうかは大切です。
【恋人選びの段階から見ておきたいこと】
付き合ってから、
「こんなはずじゃなかった」
と思うことがあります。
だから恋人を選ぶ段階で、
自分と趣味が合うか。
収入があるか。
見た目がタイプか。
だけではなく、
「こちらの意見をどう扱う人なのか」
も見ておきたいところです。
自分の思い通りに相手を動かそうとする傾向については、マキャベリアニズムという心理特性の研究から考えた記事もあります。
恋人選びで「自分の個性を潰されない相手か」という視点を持ちたい人は、以下のブログを読んでみてください。

【我慢しない恋愛=好き勝手する恋愛ではない】
ここは誤解しないでください。
「我慢しない」
というのは、
「私はこうしたいから全部合わせて」
という意味ではありません。
それでは今度は彼が我慢することになります。
あなたが自分の希望を伝える。
彼も自分の希望を伝える。
違ったら話す。
どちらかが譲ることもある。
別の方法を探すこともある。
今日はあなた。
次は彼。
そんな調整を続けていくことです。
【恋愛の中にも「自分」を残しておく】
恋人ができると、
「私」から「私たち」
になります。
でも、
「私」がなくなるわけではありません。
好きな服。
好きな音楽。
友達。
仕事。
趣味。
一人で過ごす時間。
自分の考え。
恋人ができても、それらを全部捨てる必要はありません。
むしろ自分の世界を持った二人が、
「一緒にいたい」
と思っている。
そんな関係の方が、無理なく続けられるのかもしれません。
【まとめ|愛されるために、自分を消さなくていい】
彼が好き。
だから合わせる。
最初は、それで幸せだったかもしれません。
でも、
言いたいことを言わない。
行きたいところを言わない。
会いたくても言わない。
嫌なことも言わない。
それを続ければ、少しずつ自分が疲れていきます。
心理学では、関係を守るために自分の考えや感情を抑える「自己沈黙」という現象が長く研究されています。
相手を思いやることは大切です。
でも恋愛は、
「どちらか一人が我慢することで維持する関係」
でなくてもいい。
まず小さなことから、
「私はこうしたい」
と言ってみる。
そして彼も、
「俺はこうしたい」
と言える。
違ったら、二人で考える。
本当の意味で相手を尊重するというのは、
何でも相手に合わせることではなく、
「あなたも私も、それぞれ一人の人間」
として扱うことなのではないでしょうか。
【参考にした主な研究・文献】
1991年
米国の心理学者ダナ・ジャック氏が、女性が親密な関係を維持するために自分の考えや感情を抑える「自己沈黙」について体系化。
その後、自己沈黙と心理状態、恋愛・夫婦関係などについて世界各国で研究が進められています。
2010年代以降
自己沈黙については、女性だけに限定されるものではなく、男性を含む親密な関係でも研究されています。
関係を守るために自分の感情や希望を継続的に抑えることと、関係の質や心理的な負担との関連が検討されています。

