- 【彼氏は、私との結婚を考えているのかな】
- 【「付き合っている」と「結婚を決めている」は同じではない】
- 【結婚したい人自体が、全員ではない】
- 【「結婚したい」と「あなたと結婚したい」も違う】
- 【研究から見る「なんとなく進む関係」と「決めながら進む関係」】
- 【見たいのは「未来の話をするか」だけではない】
- 【親に紹介されたら結婚する気がある?】
- 【同棲すれば結婚に近づく?】
- 【「長く付き合っているから大丈夫」とも限らない】
- 【彼の結婚意思を考える5つのポイント】
- 【一番重要なのは「あなたの希望」を話せること】
- 【「結婚したい」と言ったら重いと思われそう】
- 【答えより、そのときの向き合い方を見る】
- 【彼に合わせ続けて、自分の人生を後回しにしない】
- 【いつも自分の意見を引っ込めてしまうなら】
- 【「私ばかり将来を考えている」と感じるなら】
- 【結婚したい時期が違ったらどうする?】
- 【結婚する気がない彼を変えられる?】
- 【彼氏の結婚意思は「サイン」ではなく会話で確かめる】
- 【まとめ|見るべきなのは「結婚サイン」より、二人で決められる関係か】
- 【参考にした主な研究・資料】
【彼氏は、私との結婚を考えているのかな】
付き合って2年。
関係は悪くない。週末には会うし、旅行にも行く。喧嘩することはあっても、しばらくすれば元に戻る。
でも、一つだけ分からないことがある。
「この人、私との結婚を考えているのかな」
30代になると、この「分からない」が少しずつ重くなることがあります。
結婚したいと思っているのに、彼は何も言わない。「いつか結婚したいね」とは言うけれど、その“いつか”がいつなのかは分からない。
こちらから聞いたら重いと思われそうで、なかなか聞けない。
だから彼の行動から答えを探します。
親に紹介してくれたから結婚する気がある?
友達に彼女として紹介されたから本気?
旅行に行くから?
同棲の話が出たから?
でも、本当にそれだけで男性の結婚意思は分かるのでしょうか。
今回は「結婚する男性のサイン」を並べるのではなく、恋愛関係のコミットメントや意思決定についての研究から、「彼が将来を本気で考えているのか」をどう見ればいいのか考えてみます。
【「付き合っている」と「結婚を決めている」は同じではない】
まず、ここを分けて考える必要があります。
あなたと付き合っている。
あなたを好き。
あなたとの結婚を考えている。
この三つは、必ずしも同じではありません。
あなたを好きでも、今は結婚したくない男性はいます。いつか結婚したいと思っていても、その相手についてまだ決めていないこともあります。
反対に、派手に愛情表現をするタイプではなくても、二人の将来について具体的に考えている男性もいるでしょう。
だから「好きと言ってくれる回数」だけでは、結婚意思までは判断できません。
【結婚したい人自体が、全員ではない】
日本のデータも見てみましょう。
国立社会保障・人口問題研究所が2021年6月に実施した第16回出生動向基本調査では、18〜34歳の未婚者で「いずれ結婚するつもり」と回答した割合は、男性81.4%、女性84.3%でした。
多数派ではあります。
ただし、100%ではありません。
つまり「付き合っているのだから、いつか当然結婚するだろう」と考えるのではなく、そもそも相手本人が結婚についてどう考えているのかを知る必要があります。
【「結婚したい」と「あなたと結婚したい」も違う】
もう一段階あります。
「いつか結婚したい」
と、
「あなたとの結婚を考えている」
も違います。
例えば彼が、
「35歳くらいまでには結婚したいな」
と言ったとします。
これは彼自身の人生設計についての情報です。
でも、あなたとの結婚を決めている証拠ではありません。
反対に、あなたとの住む場所、仕事、家計、子どもについて具体的に話しているなら、単なる「いつか結婚したい」という一般論より、二人の将来について考えている情報は増えます。
大切なのは、結婚という言葉を使ったかどうかだけではなく、その話の中に「二人」がいるかです。
【研究から見る「なんとなく進む関係」と「決めながら進む関係」】
恋愛研究には、「sliding versus deciding」という考え方があります。
簡単に言えば、関係の重要な段階を「なんとなく」進んでいくのか、それとも二人で考えて「決めて」進むのかという違いです。
2013年に発表された252人の男女を対象とした研究では、恋愛関係についてより意識的で明確な意思決定をしている人ほど、パートナーへの献身的なコミットメントが高く、関係満足度も高い傾向がありました。
さらに、関係外の性的関与は少ないという関連も確認されています。
これは「結婚について話し合えば必ず結婚できる」という研究ではありません。
ただ、将来の重要なことを流れ任せにするのではなく、二人で意思決定しているかどうかは、その関係を見る一つの重要な視点になりそうです。
【見たいのは「未来の話をするか」だけではない】
彼が将来の話をする。
これは一つの情報です。
「来年旅行行こう」
「いつか一緒に住めたらいいね」
「子どもは欲しいな」
こうした言葉を聞けば、期待したくなるでしょう。
でも、言葉だけならいくらでも未来を語れます。
そこで見るのは、未来の話をしたあとです。
二人で住むならどこがいいかを考える。仕事をどうするか話す。結婚時期についてお互いの希望を確認する。家計や生活について話してみる。
つまり、「いつか」の話から「どうする?」の話へ進んでいるか。
ここには大きな違いがあります。
【親に紹介されたら結婚する気がある?】
親への紹介も、よく「本気のサイン」と言われます。
確かに、家族に恋人として紹介することは、その人の人生の一部にあなたを入れる行動です。判断材料の一つにはなるでしょう。
ただし、「親に紹介した=結婚を決めている」という研究上の基準は確認できません。
家族との距離感は人によって違います。恋人ができるたびに家族へ紹介する人もいれば、結婚直前まで紹介しない人もいます。
だから、一つのイベントだけで結論を出さない。
親への紹介、友人への紹介、将来についての会話、具体的な計画、あなたの希望への反応など、関係全体を見ます。
【同棲すれば結婚に近づく?】
「結婚する前に一緒に住めば、自然に結婚するだろう」
そう考える人もいるかもしれません。
でも、ここも「自然に」という言葉には注意が必要です。
2006年の197組のカップルを縦断的に調べた研究では、婚約前から同棲していた男性は、婚約後に同棲を始めた男性や婚前同棲をしていなかった男性より、献身的コミットメントが低いという結果が報告されました。
これは「婚約前の同棲は悪い」「同棲すると結婚できない」という意味ではありません。
研究者たちが問題として考えてきたのは、生活上の制約が増えることで、二人が明確に将来を決めないまま関係だけが進んでしまう可能性です。
一緒に住むこと自体より、
「なぜ同棲するのか」
「結婚についてどう考えているのか」
「いつ頃までにどうしたいのか」
を二人で確認しているかの方が重要でしょう。
【「長く付き合っているから大丈夫」とも限らない】
3年付き合った。
5年付き合った。
これだけ一緒にいるのだから、いつか結婚するだろう。
そう思うこともあります。
でも、交際期間そのものと、二人が将来について同じ方向を向いているかは別です。
未婚で交際中の成人1,184人を対象とした研究では、恋愛関係のコミットメントを「dedication」と複数のconstraintの側面に分けて調べています。
簡単に言えば、
「この人との関係を続けたいから一緒にいる」
ことと、
「別れるのが大変だから一緒にいる」
ことは同じではない、という考え方です。
研究では、より高いdedicationなどが、その後8か月間に関係を維持している可能性と関連していました。
長く一緒にいるという事実だけではなく、
「二人とも、この関係を選び続けているか」
を見る必要があります。
【彼の結婚意思を考える5つのポイント】
ここまでの研究を踏まえると、「男性が○○したら結婚確定」というチェックリストを作ることはできません。
ただし、彼が二人の将来をどのくらい具体的に考えているかを見る材料はあります。
一つ目は、結婚そのものについて話せるか。二つ目は、あなたとの未来を具体的に話しているか。三つ目は、住む場所、仕事、お金、子どもなど現実的なテーマから逃げないか。四つ目は、あなたの希望を聞こうとするか。そして五つ目は、話した内容が少しずつ行動につながっているかです。
どれか一つで判断するのではありません。
複数の要素を、時間をかけて見ます。
【一番重要なのは「あなたの希望」を話せること】
ここまで彼の行動について考えてきました。
でも、本当に大切なのはここかもしれません。
あなた自身は、いつ結婚したいのでしょう。
1年以内?
2〜3年以内?
いつかできればいい?
子どもを希望している?
仕事は続けたい?
住む場所は?
彼の気持ちを推測することばかりに集中して、自分の人生設計を後回しにしないことです。
恋愛では、相手に選ばれることだけが目的ではありません。
あなたにも、自分の人生に合う相手を選ぶ権利があります。
【「結婚したい」と言ったら重いと思われそう】
ここで多くの人が怖くなるところです。
「結婚の話をしたら、重いと思われるかもしれない」
確かに、付き合って数日の相手に突然結婚時期を迫れば、驚く人もいるでしょう。
でも、ある程度交際していて、自分が結婚を希望しているなら、それを伝えること自体がおかしいわけではありません。
大切なのは、相手を追い詰めるためではなく、お互いの考えを知るために話すことです。
「いつ結婚してくれるの?」
ではなく、
「私は将来的には結婚したいと思ってるんだけど、あなたは結婚についてどう考えてる?」
と聞く。
これはプロポーズを迫る質問ではありません。
価値観を確認する会話です。
【答えより、そのときの向き合い方を見る】
彼が、
「俺もいつか結婚したい」
と答えた。
それだけで安心するのは少し早いかもしれません。
もう一つ見たいのは、その話題にどう向き合うかです。
あなたの考えを聞いてくれるか。自分の考えを説明してくれるか。まだ分からないなら「分からない」と話してくれるか。意見が違ったときに話し合おうとするか。
反対に、毎回話をそらす、怒る、あなたを「重い女」と決めつけて会話を終わらせる。
これは結婚するかどうか以前に、二人にとって重要な問題について話し合える関係なのかを考える材料になります。
【彼に合わせ続けて、自分の人生を後回しにしない】
「彼がまだ結婚したくないなら待とう」
それも一つの選択です。
でも、半年待つのか、3年待つのか、いつまででも待つのかでは意味が違います。
特に自分が子どもを希望している、ある年齢までには結婚したいなど、人生について希望があるなら、その時間もあなたの人生です。
彼を急かす必要はありません。
同時に、彼の準備ができるまで自分の希望を無期限に保留する義務もありません。
【いつも自分の意見を引っ込めてしまうなら】
「私は結婚したい」
本当はそう思っているのに、彼に嫌われるのが怖くて、
「私も別に結婚とかこだわってないよ」
と言ってしまう。
そんな恋愛になっているなら、一度考えてみてください。
恋愛の中で自分の希望を言えなくなり、いつも相手の意見に合わせてしまう関係については、こちらの記事でも詳しく扱っています。
→【なぜ私はいつも恋愛で言いくるめられるの?自分を失わない恋人選びの心理学】
【「私ばかり将来を考えている」と感じるなら】
自分から結婚の話をする。
自分から将来の話をする。
自分だけが二人のことを考えているような気がする。
そんな状態が続くと、「私ばかり好きなのかな」という別の不安につながることがあります。
ただ、愛情の量と表現方法は同じではありません。
こちらの記事では、恋愛関係の不確実性やパートナーの応答性という研究から、「私ばかり好き」と感じる心理を考えています。
→【「私ばかり好き」になる恋愛はなぜ苦しい?愛されているか不安になる心理】
【結婚したい時期が違ったらどうする?】
あなたは2年以内に結婚したい。
彼は「5年くらいは考えていない」。
どちらが悪いわけでもありません。
問題は、二人の人生設計が違うことです。
そこで、
「好きだから待つ」
という選択もできます。
「自分の希望とは違うから、この関係を考え直す」
という選択もできます。
正解は一つではありません。
ただ、相手の希望だけを聞いて、自分の希望を消してしまわないことです。
【結婚する気がない彼を変えられる?】
ここも難しい問題です。
自分と付き合っていれば、そのうち結婚したくなるかもしれない。
もっと良い彼女になれば、結婚したくなるかもしれない。
そう期待することもあるでしょう。
実際、人の考えは変わります。
でも、
「いつか変わるかもしれない」
ことを前提に、自分の人生計画を立てるのはリスクがあります。
今の彼が何を考えているか。
あなたが何を望んでいるか。
まず見るべきなのは、そこです。
【彼氏の結婚意思は「サイン」ではなく会話で確かめる】
親に紹介された。
合鍵をもらった。
旅行へ行った。
同棲した。
彼の友達に紹介された。
どれも関係を見る材料にはなります。
でも、それだけで「結婚する気がある」と確定することはできません。
最終的に必要なのは、二人の会話です。
「私はあなたとの将来を考えている。あなたはどう?」
少し怖い質問かもしれません。
でも、結婚はその先にあるもっと大きな決断です。
住む場所、お金、仕事、家族、子ども、生活。
そうしたことを一緒に決めていく相手なら、まず「結婚についてどう考えているか」を話せる関係であることは大切でしょう。
【まとめ|見るべきなのは「結婚サイン」より、二人で決められる関係か】
彼氏が自分との結婚を考えているのか。
その答えを、LINE、プレゼント、親への紹介といった一つのサインだけから見抜くことはできません。
恋愛関係について意識的に意思決定する傾向と、献身的コミットメントや関係満足度との関連を示した研究があります。また、未婚カップルの研究では、コミットメントの複数の側面がその後の関係継続と関連していました。
だから見るなら、
「いつか結婚したい」と言うかだけではなく、
あなたとの未来を具体的に考えるか。大切な問題について話せるか。あなたの希望を聞くか。二人で決めようとするか。そして、その話が少しずつ行動につながっているか。
そして何より忘れないでほしいのは、彼の人生だけではなく、あなたの人生でもあるということです。
「彼は私と結婚してくれるかな」
だけではなく、
「私は、この人とどんな人生を作りたいんだろう」
と考えてみる。
結婚は、相手から選んでもらうゴールではありません。
二人が、お互いを選んで決めることなのだと思います。
【参考にした主な研究・資料】
国立社会保障・人口問題研究所
第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)
調査時期:2021年6月
独身者調査有効票:7,826票
Vennum, A. & Fincham, F. D. et al. (2013).
Sliding versus Deciding in Relationships:
Associations with Relationship Quality, Commitment, and Infidelity.
対象:男女252人。
Rhoades, G. K., Stanley, S. M., & Markman, H. J. (2010).
Should I Stay or Should I Go?
Predicting Dating Relationship Stability From Four Aspects of Commitment.
対象:未婚で交際中の成人1,184人。
Rhoades, G. K., Stanley, S. M., & Markman, H. J. (2006).
Pre-engagement Cohabitation and Gender Asymmetry in Marital Commitment.
対象:197組のカップル。

