- 【どう考えても彼が悪いのに、謝らない】
- 【結論|謝らない=反省していない、とまでは言い切れない。でも謝らなくていいわけでもない】
- 【なぜ「ごめん」がそんなに難しいの?】
- 【心理学では「謝罪の質」も研究されている】
- 【2019年、人によって謝り方が違うことを調べた研究】
- 【謝ることは「自分の弱い部分を見せること」でもある】
- 【「謝らない男性はプライドが高い」とだけ決めない】
- 【ただし、理由があっても傷つけていいわけではない】
- 【「ごめん」と言わせれば解決するわけでもない】
- 【謝罪で大切なのは「責任を認めること」】
- 【謝罪は本当に人間関係を修復するの?】
- 【日本人98人を使った実験もある】
- 【謝る=許してもらえる権利、ではない】
- 【彼氏が話し合いになると黙るなら】
- 【「でもお前も悪い」は、話を分けて考える】
- 【謝ってほしいなら「悪いと思ってる?」より具体的に】
- 【彼氏があなたの話自体を聞いてくれないなら】
- 【自分からばかり謝っていない?】
- 【彼氏に合わせすぎているなら】
- 【本当は謝ってほしいのに「大丈夫」と言っていない?】
- 【謝罪より「次にどうするか」を見る】
- 【謝るのが下手な人と、責任を取らない人は違う】
- 【謝罪を強要し続けると、本当の問題が見えなくなる】
- 【聞きたいのは「何を考えていたの?」でもいい】
- 【ただし「ごめんが言えないくらいで」と自分の気持ちを小さくしなくていい】
- 【何度伝えても変わらないなら】
- 【参考にした主な研究】
【どう考えても彼が悪いのに、謝らない】
約束の時間に遅れてきた。
連絡もなかった。
こちらが、
「心配したよ」
と言うと、
「仕事だったんだから仕方ないじゃん」
と返される。
喧嘩のときに傷つくことを言われた。
あとになって、
「あの言い方は嫌だった」
と伝えても、
「でもお前も悪かったでしょ」
と言われる。
あなたが欲しいのは、大げさな謝罪ではありません。
ただ、
「ごめん」
と言ってほしい。
それだけなのに、どうして言えないの?
そんな彼氏に疲れていませんか。
【結論|謝らない=反省していない、とまでは言い切れない。でも謝らなくていいわけでもない】
最初に結論から言うと、
彼氏が謝らない。
それだけで、
「何も反省していない」
と断定することはできません。
謝ることを苦手に感じる人もいます。
自分の非を認めることに強い抵抗を感じる人もいる。
責められていると感じると、防御的になる人もいます。
ただし、
だからといって、
「謝れない性格だから仕方ない」
で終わらせる必要もありません。
傷つけた相手にどう向き合うかは、恋人同士の関係を続けるうえで大切な部分だからです。
【なぜ「ごめん」がそんなに難しいの?】
謝るという行為には、
「自分が間違っていた」
「自分の行動で相手を傷つけた」
と認める部分があります。
人によっては、これをとても苦しく感じます。
謝ったら負け。
自分が悪い人間だと思われる。
相手に立場を握られる。
そんな感覚になる人もいます。
その結果、
「でも」
「だって」
「そっちも悪い」
と理由を説明し始めます。
【心理学では「謝罪の質」も研究されている】
心理学では、
謝ったか、謝らなかったか。
それだけでなく、
「どんな謝り方をしたか」
も研究されています。
例えば、
自分に責任があると認める。
相手を傷つけたことを理解する。
申し訳なかったと伝える。
今後どうするかを伝える。
こうした要素があります。
だから、
「ごめんって言ったでしょ」
という一言だけで、相手が納得できないこともあります。
【2019年、人によって謝り方が違うことを調べた研究】
2019年に『Journal of Social and Personal Relationships』へ掲載された、Karina Schumann氏とEdward Orehek氏の研究では、2つの研究を通して、人との距離を取りやすい傾向と謝罪の仕方の関係が調べられました。
1つ目の研究では、誰かを傷つけた場面を想像し、どのような謝罪をするかを回答。
2つ目では、実際に自分が傷つけてしまった相手へ送るメールを書いてもらっています。
研究では、人との親密な関係で距離を取りやすい傾向が強い人ほど、
謝罪に含まれる要素が少なく、
言い訳や正当化など、防御的な表現が多い傾向が確認されました。
【謝ることは「自分の弱い部分を見せること」でもある】
例えば、
「俺が悪かった」
と言えば、
自分の失敗を認めることになります。
「傷つけたと思う」
と言えば、
相手の感情に向き合う必要があります。
「次から気をつける」
と言えば、
自分の行動を変える責任も生まれます。
研究者らは、こうした謝罪には、
自分の弱さを見せるような感覚が伴う可能性を指摘しています。
だから、親密な場面で心を閉じやすい人ほど、
言い訳。
正当化。
話をそらす。
といった防御的な反応を取りやすいことが考えられるのです。
【「謝らない男性はプライドが高い」とだけ決めない】
彼氏が謝らないと、
「プライド高すぎ」
と思うことがあります。
確かに、それが関係する人もいるでしょう。
でも研究から分かるのは、
単純に、
「男性だから」
「プライドが高いから」
だけでは説明できないということです。
人との距離の取り方。
自分の弱さを見せることへの抵抗。
責められたときの防御反応。
いろいろなものが関係する可能性があります。
【ただし、理由があっても傷つけていいわけではない】
ここは大切です。
彼が謝るのが苦手。
自分の非を認めることが怖い。
そういう背景があったとしても、
あなたを傷つけたことが消えるわけではありません。
理由を理解することと、
何でも許すことは違います。
彼にも、
「傷つけた相手にどう向き合うか」
を考える必要があります。
【「ごめん」と言わせれば解決するわけでもない】
あなたが、
「謝ってよ」
と言う。
彼が仕方なく、
「はいはい、ごめん」
と言う。
これで本当に気持ちは収まるでしょうか。
おそらく、
「そうじゃない」
と思う人も多いでしょう。
欲しいのは、
言葉としての「ごめん」だけではありません。
「何が嫌だったのか分かってほしい」
「同じことを繰り返してほしくない」
という気持ちがあるからです。
【謝罪で大切なのは「責任を認めること」】
例えば、
彼が約束を忘れた。
あなたが傷ついた。
そこで、
「ごめん。でも忙しかったんだから仕方ないじゃん」
と言われる。
謝ってはいます。
でも、
「結局、自分は悪くないと思ってるよね」
と感じるでしょう。
一方で、
「忘れてた。楽しみにしてたのに本当にごめん」
と言われる。
そして、
「次はカレンダーに入れる」
まで言われる。
同じ「ごめん」でも受け取り方は違います。
【謝罪は本当に人間関係を修復するの?】
謝罪については長く研究があります。
2020年に公開された、日本と米国を含む複数研究では、謝罪や埋め合わせが、
「傷つけた相手との関係を続けたいと思えるか」
にどう関係するかが調べられました。
その中では、日本の参加者について、謝罪を受けた場合に関係を続けようとする傾向が強まる場面も確認されています。
つまり、
謝ることは単なる礼儀だけでなく、
「この関係を修復したい」
というメッセージとして働くことがあります。
【日本人98人を使った実験もある】
同じ研究の中には、早稲田大学の学生98人を対象にした実験もありました。
参加者は、相手から不利益を受けたあと、
謝罪された場合。
埋め合わせをされた場合。
何もされなかった場合。
などを経験します。
研究全体としては結果が単純ではなく、
「謝れば必ず許してもらえる」
とは言えません。
ただ、謝罪や埋め合わせが、人間関係を修復するための重要な行動として研究されていることは分かります。
【謝る=許してもらえる権利、ではない】
彼が、
「謝ったんだからもういいだろ」
と言うことがあります。
でも謝罪したからといって、
あなたがすぐ許さなければならないわけではありません。
傷ついた気持ちが落ち着くまで時間がかかることもあります。
大切なのは、
謝罪した側が、
「ごめんと言ったから終了」
と考えないことです。
【彼氏が話し合いになると黙るなら】
謝ってほしい。
でも話し合いを始めると、彼は黙る。
何を聞いても、
「別に」
「もういいじゃん」
と言う。
それなら、謝罪だけでなく、
二人が衝突したときにどう向き合うかの問題でもあります。
話し合いになると彼が黙ってしまう人は、以下のブログを読んでみてください。

【「でもお前も悪い」は、話を分けて考える】
喧嘩では、二人とも悪いことがあります。
あなたにも反省する部分がある。
彼にも反省する部分がある。
それは普通です。
でも、
あなたが彼に傷つけられたことを話しているときに、
「でもお前だって」
と全部返してしまうと、
一つ一つの問題が解決しません。
例えば、
「私も言いすぎた。それは謝る。でも今は、あなたが言ったこの言葉について話したい」
と分けて話してもいいでしょう。
【謝ってほしいなら「悪いと思ってる?」より具体的に】
「自分が悪いと思ってる?」
と聞く。
彼は、
「別に」
と答えるかもしれません。
それより、
「昨日、連絡なしで2時間待ったのが私は嫌だった」
「次から遅れるなら一言ほしい」
と伝える。
何が問題だったのかを具体的にします。
目的は、
彼から「俺が全部悪かった」という言葉を引き出すことではありません。
同じことを繰り返さないために話すことです。
【彼氏があなたの話自体を聞いてくれないなら】
あなたは落ち着いて話そうとしている。
でも彼は、
スマホを見ている。
途中で話を止める。
「面倒くさい」
で終わる。
この場合は、
「どうすれば謝らせられるか」
より、
あなたの気持ちを彼が聞こうとしているかを見る必要があります。
彼氏が話を聞いてくれないことに悩んでいる人は、以下のブログを読んでみてください。

【自分からばかり謝っていない?】
喧嘩になる。
空気が悪くなる。
あなたはその状態に耐えられない。
だから、
「私も悪かった、ごめん」
と先に謝る。
彼は何も言わない。
そして毎回、あなたが関係を戻す。
これが続くと、
「私ばかり謝ってる」
と感じるようになります。
恋愛では、
どちらが先に謝るか競争する必要はありません。
でも、片方だけが関係修復を担当し続けるのも苦しいでしょう。
【彼氏に合わせすぎているなら】
喧嘩になるくらいなら、自分が謝る。
嫌だったけど我慢する。
彼が怒るから何も言わない。
そんな状態が増えているなら、謝罪だけの問題ではありません。
自分の気持ちを抑えて彼に合わせすぎている人は、以下のブログを読んでみてください。

【本当は謝ってほしいのに「大丈夫」と言っていない?】
彼から傷つけられた。
でも、
「大丈夫」
と言う。
「気にしてない」
と言う。
本当は、
「謝ってほしい」
と思っている。
それでは彼は、
本当に問題がなかったと思うかもしれません。
本音を言えず我慢してしまう人は、以下のブログも読んでみてください。

【謝罪より「次にどうするか」を見る】
例えば彼が遅刻した。
「ごめん」
と言った。
でも翌週も連絡なしで遅刻する。
さらに次も同じ。
これでは、
「謝罪した」
という事実だけでは安心できません。
反対に、
謝る言葉は少し不器用でも、
次から連絡するようになった。
予定を確認するようになった。
同じことを繰り返さない。
なら、
行動には変化が出ています。
【謝るのが下手な人と、責任を取らない人は違う】
うまく言葉にできない。
でも、
「悪かった」
とは認める。
同じことを繰り返さないようにする。
あなたの気持ちも聞こうとする。
これは、
「謝るのが上手ではない人」
かもしれません。
一方で、
絶対に自分の非を認めない。
何でもあなたのせい。
何度同じことをしても、
「仕方ない」
で終わる。
この場合は、
謝罪の言い方ではなく、
責任をどう扱う人なのかを見る必要があります。
【謝罪を強要し続けると、本当の問題が見えなくなる】
「謝って」
「嫌だ」
「なんで?」
「悪いと思ってないから」
このやり取りだけで1時間。
最終的に、
「ごめん」
と言わせた。
でも二人とも疲れている。
何が嫌だったのか。
次からどうするのか。
何も話せていない。
こうなるなら、
「謝罪という言葉」
だけにこだわらない方がいい場合があります。
【聞きたいのは「何を考えていたの?」でもいい】
例えば、
「昨日どうして連絡しなかったの?」
と聞く。
理由を聞いたうえで、
「私はすごく心配した」
と伝える。
そして、
「次から遅れるときは連絡してほしい」
と話す。
彼がそこで、
「分かった」
と言って行動を変える。
この流れで関係が修復できることもあります。
【ただし「ごめんが言えないくらいで」と自分の気持ちを小さくしなくていい】
周りから、
「男なんてそんなもんだよ」
と言われる。
だから、
自分が気にしすぎなのかな。
と思う。
でもあなたにとって、
傷つけたあとに向き合ってくれることが大切なら、
それは一つの価値観です。
「謝罪なんて必要ない」
と無理に思い込む必要はありません。
【何度伝えても変わらないなら】
あなたは、
「傷ついたときは一言謝ってほしい」
と伝えた。
彼も理解したと言った。
それでも、
何度も同じことをする。
責任を認めない。
話し合いも拒む。
あなたのせいにする。
そうなると、
「どう言えば彼が謝ってくれるか」
だけを考え続ける必要はありません。
考えたいのは、
「この人と問題が起きたとき、二人で修復できる関係なのか」
ということです。
【まとめ|大切なのは「ごめん」の二文字だけではない】
彼氏が謝らない。
明らかに彼が悪いと思う。
それなのに、
言い訳する。
話をそらす。
あなたのせいにする。
そんな状態が続けば、疲れるのは当然です。
2019年の2つの研究では、人との親密な関係で距離を取りやすい傾向が強い人ほど、謝罪が簡略になり、言い訳や正当化など防御的な反応が多い傾向が確認されています。
つまり、
謝ることに抵抗がある人には、
自分の弱さを見せることへの苦手さなどが関係している可能性があります。
でも、
理由が分かったからといって、あなたが全部我慢する必要はありません。
大切なのは、
「ごめんと言ったか」
だけではなく、
自分が傷つけたことを理解しているか。
責任を認めようとしているか。
あなたの気持ちを聞こうとしているか。
同じことを繰り返さないように行動するか。
そこです。
謝ることが少し下手でも、二人の関係を修復しようとする人はいます。
反対に、
何度「ごめん」と言っても同じことを繰り返す人もいます。
恋人同士で本当に必要なのは、
どちらが勝ったかを決めることではありません。
傷つけたとき、
「どうすれば二人で戻れるか」
を考えられる関係なのではないでしょうか。
【参考にした主な研究】
2019年
Karina Schumann氏、Edward Orehek氏。
2つの研究で、人との親密な関係における距離の取りやすさと、謝罪の質・防御的な反応との関連を調査。
人との距離を取りやすい傾向が強い人ほど、謝罪に含まれる要素が少なく、言い訳や正当化などの防御的反応が多い傾向を確認。
『Journal of Social and Personal Relationships』掲載。
論文は2017年12月10日にオンライン先行公開。
2020年
日本・米国を含む研究チーム。
謝罪や埋め合わせが、人間関係を修復しようとする意思にどのように関係するかを4研究で検討。
そのうち実験では、早稲田大学の大学生・大学院生98人を対象に、謝罪・埋め合わせ・何もしない場合などを比較。
謝罪や埋め合わせが関係修復に及ぼす効果は、文化や社会環境によって異なる可能性を報告。
『Frontiers in Psychology』掲載。

